最強の闇の魔法使い。ヴォルデモートは通名で、本名はトム・マルヴォーロ・リドル(Tom Marvolo Riddle)という。この綴りを入れ替えると「私はヴォルデモート卿だ」(I am Lord Voldemort)となる。トム・リドルはマグルの父、ミドルネームのマルヴォーロはマグルの祖父と同じ名前である。母親と自分を捨てた父への憎しみと、穢れた血への憎しみから名前を変えた。その後彼は、父親と祖父母を呪い殺している。母親はホグワーツ創始者の一人、サラザール・スリザリンの子孫。ヴォルデモートは、サラザール・スリザリンと同じパーセルマウスである。ホグワーツ時代はスリザリン寮に所属。監督生も務め首席で卒業した優等生だった。ホグワーツに入学してから5年かけて「穢れた血」を憎んだ先祖、サラザール・スリザリンが残した「秘密の部屋」を発見し、1943年にマグル出身者の
マートルを殺害。当時3年生だった
ハグリッドに罪を着せたが、変身術の教師
ダンブルドアに疑われ、それ以上のマグル殺しを断念。16才の自分の記憶を1冊の日記帳に魔法で閉じ込め、継承者の登場を待った。通常の魔法使いは、ヴォルデモートを恐れられるあまり、名前を言ってはいけないあの人、例のあの人、と呼び、彼の名前を口にすることが出来ない。死喰い人は彼を闇の帝王と呼んでいる。
20年近く、闇の帝王として魔法界に君臨し、多くの人の命を奪ったヴォルデモート卿は、1980年、占い師
トレローニーの予言で、将来自分を脅かす存在になるであろう人物が誕生していたことを知った。小さいうちに消してしまおうと決意し、1981年のハロウィーンの晩、死喰い人の
ピーターからポッター夫妻をの居場所を聞き出したヴォルデモート卿は、ゴドリックの谷へ行き夫妻を殺害。しかし、将来自分を脅かす存在になると予言された、まだ1才の
ハリーには死の呪文が聞かず、逆に自分自身に跳ね返ってしまった。死こそ免れたが肉体を失い、常に誰かに取り憑き、ユニコーンの血を飲んで生き延びていた[1巻15章]。1991年、ホグワーツの教師だった
クィレルの頭部に寄生し、不老不死の力を持つ賢者の石を盗もうと目論んだが、
ハリーに阻止され失敗[1巻17章]。1992年、16才当時の記憶を魔法で綴じ込んだ日記帳を使ってマグル出身者を襲撃し、
ジニーの体を奪おうとしたがこれも
ハリーに阻止され失敗[2巻17章]。1995年、父親の骨としもべ(
ピーター)の肉、敵(
ハリー)の血を使って13年ぶりに遂に肉体を取り戻すが、
ハリーの殺害には失敗し、唯一恐れる人物、
ダンブルドアに秘密裏に行うはずだった自分の復活を知られてしまう[4巻34章]。1996年、
ハリーを滅ぼす手段が書かれた「予言」を求めて魔法省・神秘部に潜入したが、またもや
ハリーに阻止され失敗に終わった[5巻36章]。