50数年前、バジリスクに殺されて以来
嘆きのマートルが棲みついている女子トイレ。故障中と大きく書かれた掲示がかかっている。陰気で憂鬱なトイレで、大きな鏡はひび割れだらけ、しみだらけで、その前にあちこち縁のかけた石造りの手洗い台がずらっと並んでいる。床は湿っぽく、燭台の中で燃え尽きそうになっている数本の蝋燭が、鈍い灯りを床に映している。トイレの小部屋の木の扉はペンキが剥げ落ち、引っ掻き傷だらけで、蝶番の外れたのもある。マートルの殺された場所であり、
秘密の部屋への入り口もである[2巻9章]。手洗い台の1つに、銅製の蛇口の脇のところに小さな蛇の形が彫ってある。この手洗い台の下に通路があり、
秘密の部屋へ繋がっている[2巻16章]。
■1992年、
ハリーと
ロン、
ハーマイオニーは、学校で禁止されているポリジュース薬をこのトイレでこっそり作った[2巻10〜12章]。